毎年恒例の4月の九州地方球場巡りシリーズ。地震の復興支援プロジェクトとして2016年から始まったファイト九州シリーズとして開催。スタンドは配布の緑色のユニフォームで染まります。今年のファイト九州ユニは緑色で、各地の名山が描かれています。ちなみに宮崎は霧島、鹿児島は桜島が描かれているそうです。選手のユニフォームはいつもと同じホームユニフォーム。昨年はファイト九州シリーズで楽天にやられてから少しずつ状態が悪くなってきた記憶があるので、しっかり勝ってほしいところ。
4/8 ファイト九州デー (サンマリンスタジアム宮崎)
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
LIONS | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 3 |
HAWKS | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
HAWKS | LIONS | ||
CF | 周東 | 愛斗 | RF |
DH | 近藤 | 児玉 | SS |
LF | 柳田 | マキノン | 3B |
3B | 栗原 | 山川 | 1B |
2B | 牧原 | 中村 | DH |
1B | 中村晃 | ペイトン | CF |
CF | 上林 | 柘植 | C |
SS | 今宮 | 平沼 | SS |
C | 甲斐 | 金子 | LF |
P | 大関 | 高橋光成 | P |
ホークス先発の大関は初回、先頭の愛斗に対して、初球ボール。ストライクを取りに行った低めの真っすぐを引っ張られ、ふらふらと上がった打球は強風に乗ってレフトスタンドへ。先頭打者ホームランでいきなり先制を許します。しかし、その後はさすがのピッチング。2アウトを取った後4番の山川を変化球で追い込み勝負球はインコース低めいっぱいのストレート!見逃しの三振を奪います。
一方のライオンズ先発は高橋光成。ホークスキラーでやられた印象は強いですが、去年の対戦成績は意外にも2勝2敗のタイ。最初の対戦でしっかり打ってよい印象をつけたいところですが立ち上がりから絶好調。初回、周東がフォークで空振り三振。近藤が真っすぐで空振り三振、柳田は真っすぐに差し込まれてセンターフライで三者凡退。
さらに、2回の裏、栗原がインローいっぱいの真っすぐで見逃し三振に倒れると、続く牧原もフォークボールで空 振り三振。しかし、あまりの切れにキャッチャー柘植のグラブの下を通過してボールはバックネットへと転がり、振り逃げで最初のランナーを出します。しかし、中村晃もインコースの真っすぐに空振り三振。今宮は逆方向へのヒットで出塁しますが、上林がフォークで空振り三振。これで、なんと1イニング4奪三振。絶好調の高橋光成の前に2回までで6三振を喫します。
その後も開幕投手同士の投げ合いだけあって投手戦。13:00試合開始で、14時前には4回が終わる速いペースでゲームが進みます。
5回表、1アウトから柘植に三塁線を破られてツーベース。平沼セカンドゴロの間にランナーが三塁に進んで金子の場面でしたが、ここでギアチェンジ。前の打席併殺に倒れた金子に対して追い込んでからインコースへ真っすぐを投げ込みショートフライでピンチ脱出。
6回表には、ここまで2打席ヒットを許している愛斗を外角の甘いフォークボールでライトフライに打ち取った後、2死からマキノンにライト前ヒットを打たれますが山川を強い当たりのサードゴロに打ち取って無失点。
7回表、大関は80球を超えて球が少し暴れはじめます。この回先頭の中村のひざにあたるデッドボールを許します。続くペイトンがセーフティ気味のバントでランナーを進めて、1アウト2塁のピンチ。ライオンズサイドは代打を出さず柘植で勝負。初球攻撃を仕掛けてきましたが、痛烈な打球のサードゴロで2アウト。続く平沼も打ち取って無失点で粘ります。
大関の頑張りに応えたい打線は、7回の裏にようやく見せ場を作ります。先頭の柳田が外角のフォークを見極めて今日2つ目のフォアボールで出塁。栗原三振のあと、牧原はフルカウントからショートゴロ。ランナー柳田はスタートを切っていたので、ショート児玉は逆を突かれる形でしたが、見事な身のこなしで一塁で一つアウト。
2アウト2塁のチャンスで好調の中村晃がスライダーを打ってつまりながらもライト前ヒット!2塁ランナーの柳田はホームに突っ込むかと思われましたが、三塁でストップ。ここは回してほしかった…。
続く今宮は強い当たりのショートゴロに倒れて無得点。
8回の表も大関が続投して下位から上位につながる打順を抑えると、野球の神様が味方したのか、8回裏もホークスはチャンスを迎えました。
先頭の上林の打球がファーストベースにあたって山川の頭上を越えて2ベース。甲斐は送りバントを試みましたが、バントをはピッチャー正面に転がって三塁タッチアウト。まさかのバント失敗でチャンスがしぼみます。
何とかこの回に追いつきたいホークスは周東が一球空振りしてカウント0-1になったタイミングで、一塁走者甲斐に代走で佐藤直樹を起用。打席の途中からの代走でなかなか難しいはずでしたが、完璧にモーションを盗んで盗塁成功。本当に素晴らしい盗塁でした。
佐藤の活躍でバント失敗からもう一度チャンスを作りましたが、周東が空振りの三振。近藤もサードフライに倒れてチャンスを生かせず。
9回、先頭のマキノンを打ち取ったところで107球で大関は交代。この交代は少し謎でした。8回終わった時点ですでに100球を超えていたので、代えるならイニング頭からじゃなかったかなと。
そして代わったの松本が誤算。山川に四球を与え、続く中村の強い打球のセカンドゴロ。牧原は身を呈して止めてセカンドへ送球するもセーフの判定。記録はエラー(←厳しくない?)でランナーがたまり、その後ペイトンにライトフェンス直撃のタイムリーを浴び、ライオンズに2点目。
さらに、柘植の打順で1-0から海野がスクイズ警戒で1球外して三塁へけん制した直後の3球目、松井監督はスクイズのサイン。強気の采配が見事に決まって3点目。采配でも完全にしてやられたところで勝負あり。
9回裏のライオンズは増田が登板。まだ球速が140キロ台中盤で状態が上がり切っていないですね。この様子なら明日以降も接戦の終盤はチャンスがあるかも。この回、栗原がヒットを一本放ちました。
今日は高橋光成が素晴らしかった。8回までで11奪三振。ヒーローインタビューでも言及していたように、8回のバント処理が大きなカギになったと思います。投げるだけじゃなくてフィールディングもよいのが良い投手の証ですね!さすがは甲子園の優勝投手。屋外球場で強風の中でも素晴らしいピッチングでした。
解説の坊西さん曰く近藤、中村晃に対して真っすぐ中心に組み立てて抑え込んだ点、ホークス打線の研究が良くなされていたと感じたそうです。開幕からの好調度合いを見て各チームもしっかり対策してくるはずなので、ここからが勝負所ですね!
でも、ホークスの大関も内容では負けていませんでした。先頭の愛斗に一発を打たれてしまったものの、9回まで粘りのピッチングで大きなチャンスを与えませんでした。中軸相手にも逃げずに無四球で攻め、山川と中村を抑え込んだのは本当に素晴らしかった。3年後のWBC出場を目指すというコメントに恥じない、素晴らしいピッチング。だからこそ勝ちをつけてあげたかった…。
連敗でテンションが下がるので、ポジティブな話題を2つ。今シーズンからタイガースに移籍した大竹耕太郎投手が移籍後初登板初先発。6回まで投げて84球、3安打無四球で失点0で勝ち投手に🎉。ホークスでは登板機会に恵まれなかったものの、確かな実力のある選手。広い甲子園と土のグラウンドはピッチングスタイルに合っているので、これからの活躍に期待です!
もう一つは2軍戦の話題。ウエスタンリーグの中日戦では、柳町に今シーズンウエスタンリーグ公式戦初ヒットとなるタイムリーツーベースが出るなど2安打2打点。また、増田選手、リチャード選手にも一発が出て、14得点で快勝!一軍復帰へ準備万端ですね
4/9 ファイト九州デー (鹿児島平和リース球場)
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
LIONS | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 |
HAWKS | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | × | 3 |
HAWKS | LIONS | ||
CF | 周東 | 愛斗 | RF |
DH | 近藤 | 児玉 | SS |
RF | 柳田 | マキノン | 3B |
3B | 栗原 | 山川 | 1B |
2B | 牧原 | 栗山 | DH |
1B | 中村晃 | ペイトン | CF |
SS | 今宮 | 平沼 | 2B |
LF | 正木 | 古賀 | C |
C | 甲斐 | 金子 | LF |
P | 藤井 | エンス | P |
ファイト九州デーの二戦目はホークスにとって相性の良い鹿児島でのゲーム。
ホークス先発は藤井。慣れない地方球場でのマウンドで、立ち上がりに少し変化球が高めに浮く場面も見られたものの、球に力がありました。代名詞のフォークボールをあまり使わず、真っすぐを中心とした配球でライオンズ打線をしっかりと抑えます。
一方のライオンズの先発は先週バファローズ相手に炎上してしまったエンス。今日は持ち前の打たせて取るピッチングで順調にアウトを重ねました。両先発投手の好投で3回までお互いに無得点。
4回の表、ライオンズの先頭児玉が低めの真っすぐをセンター返ししてチーム初ヒットが生まれ、1アウトになってから佐藤の打順でエンドランを仕掛けてきました。投球が外に大きく外れてワンバウンドになり空振り、ここから甲斐が上手く捕球すると無駄のないストライク送球でランナーを刺しました。甲斐のさすがの送球でピンチの芽を摘み取り、この回も3人で攻撃終了。
すると4回の裏、先頭の近藤が一塁線を抜けるヒットで出塁。続く柳田もつまりながらもセンター前に落とすヒットで出塁。1アウト後牧原が背中にデッドボールを受けて満塁のチャンス。ここで今宮健太がセンターにきっちり打ち上げて犠牲フライで先制点。
さらにこの後、エンスが制球を乱し、中村晃、正木、甲斐に対して2つの押し出しを含む3者連続のフォアボール。これで3-0となり、エンスがマウンドを降りました。
5回にもホークスはチャンスを作りました。先頭近藤の打球をセカンドの佐藤が取り損ね(記録はヒット)、さらに柳田も1,2塁間を破るヒットで0アウト1,2塁のチャンス。
絶好のチャンスで栗原を迎えますが、キャッチャーへのファールフライ。続く牧原の打順では死球の影響からか代打ガルビスが起用され、7球粘るも空振り三振。今宮は外角の球をとらえるもライトフェンス手前で失速し、ライトフライ。この回は得点できませんでした。
するとこの回あたりから少しずつライオンズの流れに。2アウトから打ち取った打球が内野安打になると、マキノン相手にはきわどいボールをとってもらえずフォアボール。佐藤にデッドボールを与えてで2アウト満塁のピンチ。相手の打者は今日スタメンの栗山。
ここでホークスは2番手嘉弥真にスイッチ。初球のスライダーを打たせてセカンドゴロに打ち取り、無失点でピンチを切り抜けました。
この流れに乗って得点が欲しかった6回裏、この回からマウンドに上がった水上を相手に、2つのフォアボールと甲斐のヒットで1アウト満塁のチャンスを作りますが、近藤がフルカウントからセカンドゴロダブルプレーに倒れてしまい無得点。苦しい試合展開が続きます。
7回表は又吉が先頭のペイトンにフォアボールを与えるなど、制球に少し苦しみましたが、流石の落ち着きで無失点。
8回表のマウンドには津森。愛斗、児玉に連打を浴び、正木が打球処理をもたつく間にランナーが進塁して0アウト2,3塁のピンチに。しかし、犠牲フライの一点だけでしのぎます。
9回はオスナ。球速こそ出ていないものの、抜群のコントロールで危なげなく抑え、無失点。
ホークスが連敗を2で止めました。
<コメント>
今日は内容よりもとにかく勝ち切れたことが大きい。そんな試合でした。得点は犠牲フライと連続押し出しの3点で、救援陣も苦しみましたが、何とか勝ち切り。開幕から打線が十分に援護点を取って勝つ試合が多かったですが、今日のような点を取れないながらも勝ち切る試合ができたと思います。
投手陣はさすがでした。藤井は開幕から2連勝。地方球場で球が高めに浮く傾向があるとみるや、得意球のフォークボールの割合を減らして真っすぐ主体の攻め。甲斐のリードも光りました。
リリーフ陣も流れが良くない中よく踏ん張りました。特に津森選手の8回は不運なヒットや無駄なエラーがありましたが、1点でしのぎ切ったのは大きかったと思います。
打線では、今日は牧原の一押しができなかったものの、クリーンナップは相変わらず好調を維持しており、しっかりとチャンスメイクができていました。
後は今日も悔し涙を見せた正木選手の初ヒットを待つのみですね!これだけ生みの苦しみがあった後ならきっと大活躍できるはず!
ライオンズは山川の欠場が響きました。スタメンには名を連ねましたが、下半身の張りがあって一打席も立たずに交代。また、この試合は外崎も家庭の事情での欠場したため、今一つ威圧感にかける打線でした。
しかし、ペイトンが初フォアボールを選ぶなど、2人の外国人が徐々に日本に適応してきており、これから怖い打線になりそう。愛斗が一番に定着できそうなのも好材料でした。
カード総括
一つの重要なターニングポイントとなるファイト九州デーの最初のカードを1勝1敗。初戦の高橋光成に対してもチャンスは作れており、去年よりも打線の進化が感じられる2試合でした。
また、フォアボールの少なさも継続。ライオンズ戦は特に一発警戒でフォアボールが増えていた印象があるため、このライオンズ戦でもフォアボール少なく投げ切れたのは素晴らしかったのではないでしょうか。
火曜日からはPayPayドームにかえって日本ハムと2連戦。3週間連続でカードのどちらかが2連戦の州が続きます。5枚目までは良い状態の投手がそろっているので、一気に貯金を殖やしてほしいですね!
コメント