WBC準決勝 侍ジャパン VS メキシコ

スタメン

 

JAPANメキシコ
8ヌートバーアロザレーナ
9近藤ベルドゥーゴ
DH大谷メネセス3
7吉田正テレスDH
5村上パレデス5
3岡本ウリアス4
4山田トレホ6
6源田トーマス8
2中村バーンズ2
P佐々木サンドバルP

 東京ラウンドを5試合全勝で勝ち上がった侍ジャパン、準決勝の相手はメキシコ。メンバーのほとんどがメジャーリーガーの強豪。先発のサンドバルは大谷のチームメイトでエンゼルスの左のエース。3番のメネセスは元オリックスで打ちまくっていた実力者(薬物でかえっちゃったけど笑)。日本の方が格上とは言われるものの、負けてもおかしくない大一番!

 侍ジャパンの先発は昨シーズン”パーフェクト”を達成した佐々木朗希。キャッチャーは一次ラウンドで組んだ甲斐ではなく中村悠平を起用。また、セカンドには牧ではなく国際大会に強い山田を起用。個人的にはこれがベストオーダーかなって思います。勝つでしょ、これは。

試合内容

 

123456789R
MEXICO0003000205
JAPAN000000316

 先発佐々木は初回から球が走ってました!レギュラーシーズン同様、ストレートとフォークがほぼ半分ずつという投球割合。要注意の先頭アロサレーナをしっかり三振に打ち取ると、落ち着いた投球で安定した立ち上がり。一方のメキシコ先発のサンドバルも大きく曲がるスライダーとチェンジアップを制球よく投げ込み、三者三振スタート。投手戦になるぞと思わせる試合の入り・・・

 2回、佐々木は1死から外高めに浮いた真っすぐをパレデスにレフト前へのヒット。さらに、ピッチャーへのライナーを取り損ねておなかに直撃。ランナー二塁一塁のピンチを招く。しかし、バッティングカウントからフォークを打たせてショートゴロ併殺にとってさすがのピッチング。
 その裏、先頭の正尚選手のセンター前ヒットでチーム初ヒット。しかし、岡本のダブルプレー等もあり無得点。

 試合が動いたのは4回表。簡単に2アウトを取った後、テレスの打球は外角の真っすぐを振り遅れた弱い打球はシフトの穴に転がってヒットに。さらに、続くパレデスの打球も完全に力押しできたものの、弱いフライがサードの後ろに落ちて連打に。ここで力んでしまったのか、6番ウリアスに真ん中に浮いたフォークを捕まえられて3ラン。いやぁ、もったいない。不運な流れで3失点、やばいぞって雰囲気が漂いました。

 失点した直後の大切な攻撃、サンドバルにもスキが見えた。変化球が少し高めに浮き始めると、天才近藤は見逃さず、ライト前ヒットで出塁。3番大谷もいい当たりのセンターライナー。正尚もレフト前へのクリーンヒット!チャンスで村上に回るも、外のスライダーに手が出ず、見逃し三振。
 真ん中付近に見えたけど・・・振ってくれ!😭

 侍ジャパンは5回からエース山本由伸を投入。ほんとは決勝で見たかったけど、準決勝のまずい流れを断ち切るためには致し方なかったかな。。。
 山本はさすがのピッチング。落ち着いてコースを丁寧に突き、テンポの良い投球で流れを呼び込みます。

 すると打線にあたりが出始めます。先頭の岡本はレフトに引っ張って大きな当たり!これはいったろと確信したその瞬間、アロサレーナがホームランキャッチ。アロサレーナは表情変えないまま、仁王立ちのパフォーマンス。すげぇ、このメンタルこれがメジャーリーガーか。。。(感心するとこそこかいっ)
 不運があっても侍ジャパンは流れを渡さず、続く山田がライト前ヒットで出塁、源田がフォアボールでつないでサンドバルを引きずり降ろした。
(その間にアロサレーナがホームランキャッチしたボールにサインして観客にあげてた。アロサレーナいいやつ)
 侍ジャパンはここで中村に代打牧を起用。前半でキャッチャーを思い切って変える采配を見せてサードゴロでランナーを進めて、ヌートバーがフォアボールを選び、満塁で近藤健介。近藤は珍しく初球から高めに浮いたストレートをとらえるも、レフトの頭を越えられず、レフトフライ。

 さらに6回、先頭の大谷がヒットで出ると、岡本と山田がフォアボールを選んで満塁。しかし、源田が流し打った打球は上がりすぎてまたもレフトフライ。得点のチャンスでことごとくレフトのアロサレーナへのフライが飛び、得点が入らない。

 7回の表の守備、山本がランナーを出すも、甲斐キャノンが発動して三振ゲッツー。そして、ラッキーセブンの攻撃、ついに打線がつながる。簡単に二死を取られて、もうだめかと思ったその時、近藤がヒット、大谷がフォアボールで出塁。ここで頼れる四番吉田正尚。チェンジアップに泳がされて2ストライクに追い込まれ、勝負球にもチェンジアップ。そのボールを泳ぎながらもとらえると、ポール際へ飛び込む同点のスリーランホームラン!

 ようやく追いついた侍JAPANは8回も山本の続投が続投。1死から今日ラッキーボーイ的な存在になっている1番アロサレーナ。ここが大事だと力が入ってしまったのか高めに浮いてしまった球を逃してくれなかった。ライトオーバーの出塁を許すと、続くぺレスにも初球の高め真っすぐをとらえられ、左中間へのタイムリーツーベース。まさかの失点を許してしまう。さらにつぎのメネセスにも三遊間をゴロで破られ、3連打。
 ここで山本から湯浅にスイッチ。シーズン中なら、山本が失点してさらにイニング途中でマウンドを降りるなんて想像もできないけれどそれが起こるのが国際大会。見たことのない山本の姿に思い空気が漂っていた。
 マウンドを受けた湯浅は絶好調。低めのコントロールが抜群で、テレスを空振りの三振に打ちとった。続くパレデスもにもゴロを打たせたものの、打球は無情にも三遊間へ。メキシコに5点目が入るが、吉田正尚の返球で2塁走者の生還は許さず、2点差まででとどめた。

 8回の裏、何とか反撃したいところで、メキシコのマウンドに上がったクルーズが乱調。先頭の岡本にいきなりデッドボールを与えると山田もレフト前ヒットでつないで無死1、2塁。制球が定まっていない中でのピッチャーに対して、打者が源田という難しい場面。ここで栗山監督はスリーバントを選択。代走の中野をしっかりと3塁に送って1死2、3塁。甲斐の打順で、代打の山川を起用。
 その山川は高めの真っすぐをきれいにとらえるもレフトへの犠牲フライで1点差。最低限の仕事を果たすも、悔しそうな表情を見せた。その後、ヌートバーがフォアボールでつなぐも、近藤が微妙な判定のストライクを2つ食らって見逃しの三振。チャンスを作るも追いつけない。

 いよいよ9回、侍ジャパンのマウンドにはジャイアンツの大勢。もともと動きのある真っすぐが武器で、WBC球ではその曲がりが大きくなってTV画面からでも曲がりがわかるほどの魔球に。普段バッテリーを組む大城ですら取り損ねるほどの抜群の切れであっさりと三者凡退。
 これは、大勢メジャーいけるかも。。。

 そして1点ビハインドの最終回、打順は3番の大谷翔平から。出塁すると「決めていた」という大谷は、初球を積極的にとらえて打球は右中間へ。一塁を蹴ってヘルメットを投げ捨てて二塁を陥れ、ベンチに向かって鼓舞!これで一気に雰囲気を変えた。続く吉田正尚は冷静にフォアボールを選び、無死1,2塁のチャンス。ここで吉田の代走に周東を起用して一打サヨナラのビッグチャンス。
 この重要な場面でやっぱり回ってくるのが村神様。ここまで苦しんでいた村上はやや消極的にも見えましたが、この打席の村上は積極的でした。初球はファールになるも、カウント1-1からの外よりの真っすぐをとらえてセンターオーバーフェンス直撃のタイムリーヒット!代走周東は大谷を抜かしそうなほどの快速を飛ばして一気に生還。クリーンナップ3人で一気に試合をひっくり返してサヨナラ勝ち!!

 苦しい試合を何とか制して侍ジャパンがアメリカの待つ決勝へと駒を進めた。

いざ決勝へ!

 2大会連続で阻まれた厚い準決勝の壁。今回も試合中一度もリードを奪うことができずに、9回を迎えるという、苦しい展開。序盤の流れは完全にメキシコでなかなか流れが来なかった。大谷翔平でさえも、「何度も心が折れかけた」ほど、重い試合になった。

 それでも、勝ち切った。本当に死力を尽くして、全員でつかみ取った素晴らしいゲームであったし、この展開で勝てたなら明日はきっと勝てるはず。予告先発は今永。泣いても笑っても最後の試合。このドリームチームの優勝の瞬間を目に焼き付けよう。

 

 

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